弁護士コラム

キャッシュフロー計算書のポイント

アカウンティング
執筆者
弁護士 宮崎晃

弁護士法人デイライト法律事務所 代表弁護士

保有資格 / 弁護士・MBA・税理士・エンジェル投資家

キャッシュフロー計算書

bb88f32e47960401bc523ad883726785_s発生主義、実現主義によって計算される売上や費用は、実際の現金の動きとは異なるため、利益(損失)と現金の増加額(減少額)とは一致しないのが一般的です。

そのため、P/Lだけでは、企業の経営状態を正確に把握するのが不十分といえます。

キャッシュフロー計算書は、企業活動を、会計方針の違いや経営者の意図に影響を受けにくい、キャッシュの収支に着目して作成されています。

 

間接法によるキャッシュフロー計算書の作成方法のポイント

① + 当期純利益
② + 減価償却費
③ − P/L 有価証券・固定資産の売却益(売却損ならば+)※1
④ − B/S 流動資産(現預金・貸付金・有価証券以外※2)の増加分(減少ならば+)
⑤ + B/S 流動負債(短期借入金以外※3)の増加分(減少ならばマイナス)
= 営業キャッシュフロー

⑥ - B/S 固定資産(減価償却累計額控除前)の増加分(減少ならば+)
⑦ - B/S 有価証券・貸付金の増加分(減少ならば+)
⑧ + P/L 有価証券・固定資産の売却益(売却損ならばー)
= 投資キャッシュフロー

⑨ + B/S 借入金・固定負債の増加分(減少ならば−)
⑩ + B/S 資本金・資本剰余金(利益剰余金は含まない)の増加分(減少ならばー)
⑪ - 配当金の支払額
= 財務キャッシュフロー

※1:本業ではないから投資キャッシュフロー(⑧)で考慮する
※2:売掛金、棚卸資産等。貸付金や有価証券報告書は、投資キャッシュフロー(⑦)で考慮
※3:買掛金。短期借入金は、財務キャッシュフロー(⑨)で考慮

① + 当期純利益
② + 減価償却費
③ − P/L 有価証券・固定資産の売却益(売却損ならば+)
④ − B/S 流動資産(現預金・貸付金・有価証券以外)の増加分(減少ならば+)
⑤ + B/S 流動負債(短期借入金以外)の増加分(減少ならばマイナス)
= 営業キャッシュフロー

⑥ - B/S 固定資産(減価償却累計額控除前)の増加分(減少ならば+)
⑦ - B/S 有価証券・貸付金の増加分(減少ならば+)
⑧ + P/L 有価証券・固定資産の売却益(売却損ならばー)
= 投資キャッシュフロー

⑨ + B/S 借入金・固定負債の増加分(減少ならば−)
⑩ + B/S 資本金・資本剰余金(利益剰余金は含まない)の増加分(減少ならばー)
⑪ - 配当金の支払額
= 財務キャッシュフロー

 

 


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