招集通知を無視するとどうなる？

株主総会への株主の出席は権利であって義務ではありませんので、招集通知を無視して株主総会へ出席しなくても罰則等のペナルティはありません。しかし、株主総会は、会社経営に株主が自分の意志を反映できる重要な機会ですので、無視することで間接的にはデメリットとなる可能性があります。株主総会に参加できなくても、議決権行使書を活用すれば、賛否を事前に送ることができ、会社の意思決定に参画できます。

会社が招集の手続きを守らないとどうなる？

株主総会招集通知は法律上必要とされる手続きですので、招集通知の手続きを無視して、全部または一部の株主に対してこの通知がなされなかった場合には、株主総会の決議が取り消される可能性があります（会社法第831条第1項第1号）。なお、さらに、決議の内容等その他の事情によっては、決議が存在されないとみなされる可能性（決議不存在事由になる可能性）があります。

株主総会招集通知を口頭で済ませた場合の効力は？

取締役会非設置会社の場合には、通知の方法について特に制限がありませんので、原則として口頭での通知も認められますが、できるだけ電子メール等、記録に残る形で通知するのが望ましいです。他方、取締役会設置会社については、通知方法が書面とされていますので、口頭によって招集通知がされた場合には、株主総会決議の取消事由になる可能性が高いので注意しましょう。